■15h-3h
1988年/16ミリ/カラー/サイレント/4分
協力(美術家):沼尻昭子
紙で彫刻を作っていた沼尻昭子氏が、当時蒲田にあった二人称画廊で行なった個展の時に上映した作品。その頃、美術家との共同制作映画作品を幾つか作っていた。美術家のドキュメンタリーではなく、しかし作品や作家のことが分かるような映画作品。制作の時間がどのように作品に集約されるのかを、コマ撮りや、コマ速の操作を使いつつも、時系列を壊さないで繋げる。
作り始める時には、作品がどういう形になるのか、作るのにどれぐらいの時間がかかるのか分からないという。用意したフィルムには限りがあるので、展開をある程度予想しながら撮影するしかなかった。午後3時に始めた制作(撮影)は、ちょうど12時間後の午前3時に終った。
木彫をずっとやっていたのだが、子供が出来て、子供をおぶって彫っていると子供が泣いて仕事にならないから、紙で造形するようになった、と聞いた。その展覧会で作っていた高さが2メートルもある彫刻なら、たとえ紙で作っても、背中の子供は泣くんじゃないか、と他人事ながら心配した。 |